穀物の先物取引について

世界の先物取引市場では、いろいろな銘柄が取引されています。例えば小麦やとうもろこしなどの農作物や、プラチナや銀などの貴金属、そして石油やガソリンなどの天然資源なども取引されています。その中でも、小麦やとうもろこしなどの穀物は、先物取引がスタートしてから、最初に取引が行われた銘柄だったのだそうです。

穀物が先物取引市場で取引される最初の銘柄となった事には理由があります。多くの穀物は、年に一度の収穫を行います。年に一度だけの収穫ですから、価格が予め予想できるわけではありませんし、飼いそびれると翌年まで手に入れることができなくなってしまいます。そのため、実際に穀物が収穫される前に、価格を予想して設定して取引を行う事が必要だったわけです。

先物取引市場で取引されている穀物には、とうもろこしや小麦、そして米などの3台穀物が代表的です。その中でも、とうもろこしは消費量がとても多く、ニーズが高い銘柄としても知られています。なぜ、穀物の中でもとうもろこしのニーズが高いのでしょうか理由は、とうもろこしの用途にあります。

とうもろこしは、欧米では家畜を飼育するための飼料としても使われていますから、安定したニーズが常にあるわけですね。また、最近の石油価格上昇のために、とうもろこしから作られたエタノールを自動車の燃料にしようという提案もされています。そのために、原油に追いつけ追い越せの勢いで、とうもろこしの価格も上昇しているというわけです。

エタノールについて

自動車を走らせるための植物燃料として浮上しているのが、エタノールです。エタノールは、とうもろこしから作られる方法もあれば、サトウキビやジャガイモから作られる方法もあります。アメリカでは、とうもろこしからエタノールを精製しますが、ブラジルでは、サトウキビからエタノールを精製するのが主流なのだそうです。とうもろこしの先物取引価格だけでなく、サトウキビやジャガイモの先物取引価格もチェックしたほうがよいかもしれませんね。

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