ストリート・スライダーズ【J-ROCK DVD 名盤ガイド】〜摩天楼のダンス天国

■収録曲
1.すれちがい
2.のら犬にさえなれない
3.マスターベイション
4.Blow The Night!
5.Baby, I'm Really Down
6.TIME IS EVERYTHING TO ME
7.Back To Back
8.So Heavy
9.TOKYO JUNK
10.Party Is Over
11.SLIDER

 

このDVD「摩天楼のダンス天国」には1986年8月5日新宿都有3号地にて行われたストリート・スライダーズのライブが収録されています。新宿都有3 号地といえば今はなき伝説のライブ会場(?)ですね。ボウイなんかもやったことあるんだよ。高層ビルの谷間、新宿の空き地にステージを設置し野外ライブ会場化させた場所なんです。絶好のロケーション、まさに摩天楼のダンス天国となっていますよ!!

 

酔っぱらった千鳥足のようにダルな雰囲気バリバリのロックンロールをここでもストリート・スライダーズはブッ放しています!! 新宿という場所がらスライダーズ・サウンドが絶妙にマッチしてるんだよね。星空の下『気だるさ』を詰め込んだ1986年新宿の夜・・・ちゅう感じかな。そして熱心な日本のロックファンが集まった熱いライブですよ〜。この頃っていうのはまだ日本ロックが『産業化』してない頃だから、やるヤツも正真正銘のロッカーなら、ライブ来るヤツらも本物のロックファンですからね!

 

因みにボウイとレベッカによって『日本のロック』というものが音楽シーンの最前線に出だしたんです。1985〜1986年頃のことですね。それまでは『日本のロック』はアンダーグラウンド中のアンダーグラウンド! 歌謡曲全盛でロックが認知されてないから商業的に全く成功していなかったんですよ。

 

その中で早くも全国的にブレイクしたストリート・スライダーズですが、これはそれほど彼らの音楽的実力が高かったという証明ですね。これはまず間違いない!! ローリング・ストーンズに匹敵する実力がありますよ、彼らは! しかもただ単にコピるのではなく唯一無二のオリジナリティを兼ね備えていましたからね。この独特のダルな気だるい雰囲気はスライダーズにしか出せないものでしょう!!

 

演奏自体もカッコ良すぎ、スリリングに絡み合う二本のギター、ブンブンうねるベース、タイトにビートを叩き出しているドラム・・・う〜んこのグルーヴ、こりゃたまらんばい!!スライダーズ聴いてると「ベイベ〜」としゃがれた声で叫びたくなるよね、条件反射っちゅうやつさw

 

この'86ライブでも「すれちがい」からスライターズ独特の渋くてダルな脱力感溢れる気だるいロックをブッ放してくれていますぜ。この空気感、このサウンド世界、もうストリート・スライダーズにしか出せないモノでしょう!

 

やっぱスライダーズっちゅうのはさ、ロックバンドの鏡のような存在なんだよね。オレは当時ロッカーとはこういうもんだと思ったんだよね〜。ブ愛想、素っ気なし、ヘラヘラしない、客に媚びない、かったるそうに行動するとか10代の頃スライダーズに教育されましたよw そしてとんでもない大人になっちゃいましたね(笑)

 

ではストリート・スライダーズのライブを煙草とバーボン片手に存分に御堪能ください。明日から君も無愛想なロッカーに変身だ!! これからは唾吐いて生きていこうぜイ!! ※でも社会不適合者にならないように御注意くださいねw

 

また平日昼下がりのSEXの後に煙草ふかしながら虚脱感と虚無感に包まれ、カーテンの隙間から差し込む気だるい午後の陽ざしに照らされながら、何とな〜く見るBGVにもぜひどうぞ♪ あ〜ダル〜〜〜

 

●ストリート・スライダーズ・メンバー紹介
村越 弘明(Vo, G)
土屋 公平(G, Vo)
市川 洋二(B, Vo)
鈴木 将雄(Dr)