黒夢【J-ROCK DVD 名盤ガイド】〜短命の百合達

■収録曲
・棘
・neo nude
・in sky
・aimed blade at you
・意志薄弱 -九歳の薄弱-
・¨
・romancia
・under...
・for dear 〜another edit〜(クリップ)

 

このDVDは黒夢が1994年4月14日東京中野サンプラザホールで行ったライブを収めたものです。初期黒夢のオドロオドロしい時代のライブを見ることが出来ますね。まずはインナーに書いてある清春のメッセージをご覧ください。

 

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この物語は、純粋さを持つがゆえ汚されるのを嫌い、生きて行けなかった6人の自分の分身達を背にして、残された7人目の僕が、1994年4月14日、東京中野サンプラザ・ホールの空間において、過去の6人の自分の分身達と同じように純真さを保ち、ラスト・シーンまで生き、なおかつ前に歩いていられた、という内容です。 〜
清春
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どうですかみなさん、これ読んでも分かるように初期の黒夢というのはホラーがかっていたんですよ。メイクもバリバリでもろビジュアル系という出で立ちでしたね。またステージでは首吊りロープ等を演出用に使い、誤って清春の首が本当に絞まってしまったという笑えないエピソードもあります。インディーズ時代はこういった小物や道具を使い、非常に演劇性の高いステージを展開していましたね。これは80年代に活躍した伝説のバンド「オートモッド」(←布袋さんも一時期在籍!)に強く影響されているからでしょうね。方向性がクリソツなんですw

 

黒夢初期の音楽性の方は、ジャンル的には「ポジティブ・パンク」になるでしょうね。俗に言うポジパンです。海外のバンドで言えば「バウハウス」や「キュアー」、日本ではやはり「オートモッド」、そして「ゾア」「アサイラム」などをルーツに持っています。これら80年代の日本のポジパン勢というのは非常にアンダーグラウンドなところで活動していたわけですが、90年代に入り黒夢が一気に「この系統」をメジャーなものにしてしまったわけですよ。

 

確かに当時(メジャーデビュー前)の黒夢の勢いというのは凄かったです。ポップな曲は一切やっていないにも関わらず、その独特のキャラクターとパフォーマンスで一気にインディーズ・シーンのトップに躍り出ましたからね。まさに黒夢現象と言えるほどの大人気ぶり!!

 

黒夢はインディーズシーンで精力的に活動し、1994年2月9日遂にシングル「fordear」で東芝EMI よりメジャーデビューしたのです。その後1994年3月9日にはメジャーデビュー・アルバム「迷える百合達 〜Romance of Scarlet」が発売され、これがなんとオリコン初登場第3 位という快挙!! 黒夢の勢いはメジャーに入ってからも相変わらずでしたね。このDVDは大ヒットした「迷える百合達 」発売後の4月14日に行われた熱狂のライブの模様です。勢いを引きずった非常にテンションの高いライブとなっていますね。そして相変わらず演劇的ですよ!

 

あなたも一度、そんな初期黒夢の「暗黒世界」を体験してみてはいかが?