スピード感抜群のこのアルバム。聴き慣れるととにかく身体(特に頭)がすばやく動いてしまう。あくまで聴き慣れるとだが…。自身は慣れるのにとにかく時間がかかった。最初に抱いた感想は「声がちょっと気に入り難いなぁ」というものだった。
このアルバムが発売されたのは'95で、RANCIDやOFFSPRINGの所属するレーベルEPITAPHから2ndとして発売された。自身がこのアルバムを手にしたのは3年後になる'98年の夏頃だった。この7人編成('02現在、6人編成らしい)のバンドはスカ・コアというジャンルに属し、他にあるスカバンドとは一風違った観があるから聴いてみなよという親友の勧めからである。
最初に聴いた時に先ほどの印象を持ってしまったせいか、毎日聴いていても音が身体の芯まで届いてこない、いつの間にか聴き終わってしまっている、BGM状態という期間が何日も続いた事を覚えている。
とあるクラブイベントの帰り、やけに耳に残っているフレーズの曲が1つあった。何処かで聴いた事がある。何処かというよりかは、家で聞いたような気がするがはっきりと覚えてない。なんだっけなぁと考えながら家に到着し、何気にCDを再生した。「あれっ、コレって…。」 きっかけとは怖いものである。あれほど何も印象に残ってなかったのに、この日を境に意識して聴くようになった。噛めば噛むほど味が出る状態である。
最初に苦手と感じた声をホーンの音が消してくれる。消してくれるというのはフランク・カシラス(Vo)に失礼だが、他のスカバンドのそれと比べると格段に速い。彼らのスキルのうまさは正直わからない。
だが、スピードは人を虜にさせる。自身はVoodoo Glow
Skullsの持つスピード感の虜になった。
虜になれば話は早い。ホーン隊はもとより、フランク・カシラスの声もいいと思うようになった。
そして兄弟であるエディ・カシラス(g)やジョージ・カシラス(b)等の奏でる音も身体の芯に届くようになった。
全部ひっくるめて聴けるようになって思った感想も、『速い』この一言にたどり着いた。
とにかくツボにはまると、この疾走感がたまらない。この疾走感は車やバイクを運転しながら聴いていてもアクセルをちょっと上げてしまうぐらいのものだと思うし(ちょっと危険だが…。)、下手をすれば自転車のこぐスピードや、歩くスピードなど、身体の動かすスピードまでも上げてしまう(これもある意味危険か。)アルバムであると思う。
自身のエピソードの一例ように、わりと意見が分かれるアルバム、というよりはアーティストのようであるが、疾走感を味わいたいのならぜひといった感じのアルバムである。また、ちょっと違った感じでこのバンドを体験してみたいのなら、同タイトルのスペイン語バージョンもあるのでそちらを聴いてみてはどうだろうか。
〜written by 音楽ライターToy 〜
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