taproot アルバム・レビュー


音楽無料ダウンロードサイト


2000年に、ファーストアルバムの『gift』でメジャーデビューを果たした、タップルート。
 このデビューについては、色々あったようで、リンプビズキットのフロントマン、フレッドの主催するレーベルからのデビューの話を蹴るなどして、話題をさらったらしい。

しかしながら、そのデビューアルバムを一聴すれば、フレッド・ダ−ストの名前など無くても問題なかった事がすぐに分かる。それだけ、完成された音だったのだ。音、というのは単純なサウンドだけでは無い。言うなれば、『タップルートワールド』が完成されていたのだ。

2000年の当時、この完成され尽くしたかのような新人バンドの音に、自分は撃ちのめされた。と同時に、その後どのような進化を遂げてくれるのかを気にせずにはいられなかった。

 その完成された印象のあったタップルートが、2002年に帰還を果たした。最高のアルバムである『welcome』を伴って。 『gift』の世界は確かに完成されていた。へヴィミュージックの一翼を担う存在になる事は誰にでも明らかなアルバムだった。が、新作はより完成されていた。へヴィな部分はよりへヴィに、メロディアスなラインはよりメロディアスに進化したのだ。

 元々、従来のへヴィサウンドのバンド達とタップルートの異なる点は、そのボーカルにあると思っていた。ラップしてシャウトして歌って、またシャウト。それのくり返しをすれば、へヴィロックだと。誰もが思っているのかも知れない。

だが、タップルートのボーカルラインは違う。歌って、シャウトして、コーラスがあって。そこまでは、既存のへヴィロック。タップルートは、このボーカルに無理が無い。しかも、この『welcome』ではそれがより際立つ。上手い。何でもこなしてしまう感じのあるボーカルだ。

それを最も感じる事の出来る曲が十曲目に収録されているバラード『like』だと思う。ヘヴィロックと呼ばれる音楽にあって、透明感さえ感じさせるこのボーカルは異色である。この曲を聞くだけで、タップルートの進化を如実に伺い知る事ができる。

 このアルバム全体を通して、分かる明らかな事は、ヘヴィロックやモダンヘヴィネスと呼ばれていた音楽は、また新たな段階へ進んだ、と言う事である。

 KORNが登場し、レイジアゲインストザマシーンが現れ、リンプが拡大させたこれらの音楽シーンは、タップルートの出現と進化によって、より幅広い表現の可能性を手にいれたと思う。
 タップルートがこの先、こういった音楽シーンをリードしていく事は間違い無いだろう。

〜written by 音楽ライター堀口鉄太郎
執筆依頼に関して


★☆★☆★☆★☆★☆
着歌着メロ取り放題帝国
☆★☆★☆★☆★☆★

↓着歌メロ最新音楽情報↓
ココにカラメでメルマガ登録♪


Copyright(c)
ザ音楽レビュー[ケータイサイト]