★バンプオブチキン・ライブレポ!!
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【2002年12月5日 ZEEP福岡 バンプオブチキン】
照明が落ち、フロアは静まりを見せた。嵐の前の静けさ。その後に押し寄せる大きな波。僕はこの時間が好きだ。待ちに待った時間がやってきたことを教えてくれるから。
一曲目から『リリィ』。一番聞きたかった曲が最初にきた。静電気トラブルで藤くんはギターを離したが、変わらない素晴らしい演奏が聞けた。周りの三人はしっかりした音楽を響かせてくれた。小さなトラブルがフロアに緊張感と和みを与えた。対峙する感覚は青い春に感じたそれと同じモノのように思う。
始まりは全体的に、静かなライブだった。曲構成も、僕たちに聞かせてくれるような感じで、こんなライブもいいなとも思った。フロアも客層が若かったせいか大人しかった。初めての衝動というか、戸惑いが広がっていた。でも、弱々しくも力強く掲げられる拳たち。それを見ていて、彼らの音楽が、どれほどの人の青い春に伝わっているのかがよく分かった。
「君にとってその拳がブレイバー。」
彼らも、それを分かっていた。どれだけの人がこの日を待っていたのか。あのフロアに来れた人も、これなかった人も。とってもやさしいライブだったんだ。
「きつかったら端のほうに行ってもいいよ。大丈夫。俺はそんなにやわな歌は唄ってねぇから。ちゃんと伝えるよ。来れなかった人にも伝えるように唄ってんだから。」
『Ever lasting
lie』ではメロディがフロア中に舞っていた。間奏部分から長く続いた演奏は、この曲が持っていた美しさを示していた。すごく幸せな時間だった。全ての曲が、『今』を奏でていた。いまの彼らだからこその音楽が響いた。そして、新曲の『スノースマイル』。僕はいままでこんなにきちんとしたバラードを聞いたことはなかった。少しも押し付けがましくはなかった。シンプルで、とっても大切なメッセージ。そして、今までのバンプにないものを感じた。次のアルバムに、次の曲にその答えがあるんだろう。
『メロディフラッグ』で本編は終了。アンコールを叫ぶフロアの声もどことなくぎこちなかった。それでも伝わるものはあった。
アンコール開けで出てきた彼らはリラックスしていた。フロアに笑顔も広がる。『ひでおコール』も起きてなんか高校の学祭みたいで楽しかった。
『ダニー』で今日1の盛り上がりを見せた。そして、
「今日は本当に最高の気分なんだ。もっと唄いたいけどこれが最後。それに意味があると思うんだ。だって、この曲が4、5曲になればいいんだ。俺もそのつもりで唄うからお前らもそのぐらいでこい。」
最後は『ガラスのブルース』。ダニーが今日1だと思ったが、最後の曲には敵わなかったな。
「ガラスの目をした君は唄うよ。」
声が枯れるぐらい叫んでやったよ。みんなも、そして彼らも。毎日探している。人生には答え、自分の意味、そんなものは存在しないんだって分かっているのに。今だけじゃない。明日も、明後日も、いつまでたっても続いていく。そんなの分かってる。だから生きていける。絶望の中にもヒカリは射し、希望の中にも影は存在する。だから生きていける。音楽はすべてを与えてくれる訳ではない。でも、多くの人の人生の傍らには音楽がある。音楽とは何であるのか。そんなことも関係はない。
『君と出会えてほんとによかった』
藤原が最後にタオルを投げた。それが僕の目の前にとんできた。思いっきりつかんでやった。最終的には僕の手元には四分の一のカケラが残った。
「切ってみんなで分けましょう。」そう言った中学生くらいの女の子を見たら、フロアにいるオーディエンスを見たら、なんかこのライブの意味を見たような気がした。伝わったよ。最高の夜だったな。この心に溢れる全てが『答え』でいいんだ。
〜written by 音楽ライターash
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