●●●【本音】

★キッス・アーティストレビュー

ロック界の超大御所バンド、キッス。その彼らの新作「キッス/アライヴⅣ～地獄の交響曲」の国内盤が遂に今月発売された。いわずと知れたアライヴシリーズ最新盤であり、昨年二月にオーストラリアで行われたオーケストラとの共演を収録したアルバムである。これでもかというほどゴージャスなキッスを感じることができる、ファンにとっては最高な一枚となっている。

　思えばキッスも３０年近く活動を続けている、いわば怪物バンドである。幾多のメンバーチェンジを繰り返しながらも（オリジナルラインナップが目玉だったメイクでのリユニオンも、現在ではオリジナルメンバーが二人）、去年のキッス＆エアロスミスのダブルヘッドライナーツアーなど、毎回斬新なアイデアを生み出し進化を続けているのが、数ある化石バンドとの違いだろう。

　強烈なメイクにより、ここ日本では楽曲より存在自体が先行してしまっているが、誰でも一度聞けば忘れられないキャッチーな曲の数々が彼らの真の姿なのである。それらが認知されていないのは非常に残念である（某人気タレントのＣＭで最近「Ｒ＆Ｒオールナイト」が使われていたが）。

　昨年の伝説の武道館３ＤＡＹＳに引き続き、今年の五月、また彼らは再び日本へとやって来る。このレビューを読んで少しでもキッスに興味を持ったなら、是非武道館へと足を運んで欲しい。あなたが体験したことのない、別世界がそこでは待っている。

～written by　音楽ライター北条我善
→執筆依頼に関して

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