グロリア・エステファン アーテイストレビュー


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キューバ生まれ、マイアミ育ちのGloria Estefan(グロリア・エステファン)。今でこそアメリカではレゲトンブームなどと騒がれているが、グロリアの存在がなければ今日のラテンポップはなかったであろう。

キューバ革命の混乱下に育ったグロリア。マイアミ大学在学中、将来の夫でプロデューサーとなるエミリオに誘われ、音楽界にデビュー。アルバム「プリミティブ・ラヴ」の成功、1990年の交通事故と奇跡的なカムバックを経て、遂に1993年フル・ラテンアルバム「MiTierra」をリリースした。これを契機にラテンポップがアメリカに受け入れられていったのだ。このほどリリースされた「Oye Mi canto. LosGrandes Exitos」は主としてこれ以降のスペイン語曲全18曲をまとめたものだ。

さて、収録曲を聴いて思うのは中南米で日々流れているような「ラテンポップ」とは根本的に違うということである。一言で言うと、洗練されている。ラテン「風」ポップスだと言っても良いくらいである。どの曲もスペイン語かつカリビアンリズムをベースにしていると認識できるのだが、それでもアメリカンポップスに聞こえてしまう。

精神的なルーツとして常に「キューバ」を愛してきたグロリアだが、日常生活の舞台は常にアメリカであった。日々概念だけが理想化されていく。彼女の歌が現実をベースとした「ラテンポップ」と離れていったとしても不思議はない。一方で、それゆえ彼女の「ラテンポップ」がアメリカに受け入れられたとも言える。仮に彼女が生粋のキューバ人であったら、風土の異なるアメリカで特定のマニアに受け入れられたとしても一般大衆に認知されはしなかったであろう。

こうした背景を思いつつ、ワールドミュージックの一分野から世界的なジャンルとして「ラテンポップ」を育て上げたシンガーの集大成として、じっくり味わっていただきたいアルバムである。

〜written by 音楽ライター山田ベニート
執筆依頼に関して


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