アーティスト/マッドカプセルマーケッツ
タイトル/1990-1996ビデオ
1990年から1996年まではマッド・カプセル・マーケッツはもろパンクバンドだったんですよね。正確に言えば、この前期マッドも初期と後期で分かれるんですよ。最初はバリバリの初期パンク/コア路線だったのが、時代の流行/変化とともにグランジ/オルタナ/ラウド系へとどんどん進化していったんですね。まさにこのマッド、時代の空気を読むのが早い! いち早くバンドは変化していきましたからね〜。
まぁ音楽性は変化しても音楽の暴力性は全く変わんないけどね、とにかくその時代時代の悪ガキ共の「ニーズ」ちゅう物をしっかりと掴んでいるんですよねw
また1997年以降のデジタルロック路線に変貌してからの後期マッドは音楽、ファッションともにそんなに変わってないですね。音楽に関してはデジロック路線中盤からかなりPOPになったかな、それぐらいですね。
マッド・カプセル・マーケッツは1991年8月21日にVictorより「ギチ」「あやつり人形」「カラクリの底」という3枚のシングルを同時リリースしメジャーデビューを果たしたわけですが、このDVDの前半3曲がこの『シングル』となっています。でもとてもシングルには見えない聴こえない作品になっていろところが凄い・・・(苦笑)
だってポップさや大衆性が一切排除された曲ばかりですから、「ギチ」はギチとしか叫んでなく、歌詞もないに等しい・・・。「あやつり人形」「カラクリの底」もいやみったらしいこれぞパンクだという歌詞ですw シングル3枚同時リリースがデビュー作品というところも、トンチが効いていて彼等らしいですね。当時オレはもちろん発売日にシングル3枚買いに行きましたよ! インディーズの頃からカッコいいパンクバンドがいるなぁと注目してましたから。そう言えば前身バンドが「ベリー」というバンドだったな、こちらもカッコ良かったですよ!
マッド・カプセル・マーケッツは1990年4月に結成され、同年8月にシングル「GOVERNMENT WALL」、同年10月にアルバム「HUMANITY」をリリースして、インディーズシーンに痛烈な辛口パンクバンドとして殴り込みをかけました。当時のメンバーはボーカルKYONO ベースCRAY、ドラムMOTOKATSUの3人に、後に脱退して「ダイ・イン・クライズ」で活躍する室姫深がギタリストでした。そしてメジャーデビュー直前にギターの石垣愛が新加入し、デビューシングル3枚がレコーディングされたわけですよ。
前半3曲はライブ映像やイメージ映像等をふんだんに使い、マッド・カプセル・マーケッツの危ないイメージを最大限に引き出した秀作となっていますよ。とにかく痛快です!!
「プロレタリア」からは初期パンク路線からグランジ/オルタナ/ラウド系に変貌を遂げた頃ですね。1994年1月21日・4thアルバム「MIX-ISM」をリリースし、レコード会社のプロモーション体制も整ったのか、これでもかという勢いで快進撃を遂げましたよ。その年に野音満員にしているんですからね〜、この頃もの凄い人気でしたよ、マジで! 楽曲もソリッドでカッコイイ曲をこれでもかと発表してましたからね〜。
マッドのサウンドは大衆的に売れる要素なんてま〜ったくないですがオリジナリティと楽曲クオリティと時代の先の先を見る先見性は凄いものがありますね。日本のロックファンも耳が肥えて来たから、マッドもここまで評価されているんじゃないかなと思いますよ。マニアックなファンだけでは10万枚近くまでCDセールス上がりませんからね、この手のバンドでこれだけ売るなんてホント驚異ですよ。
マッド・カプセル・マーケッツはこの前期1996年を境に、結果的にギターの石垣が脱退し新路線デジタルロック/デジタルハードコア路線になるのですが、初来日した「RAGE AGAINST THE MACHINE」のフロントアクトやアメリカ西海岸ライブツアーに出たりと、3人になってもその勢いは止まるところを知らないという感じ!! また1997年からはサポート・ギターに元スタークラブのトールを迎え、ハードなサウンドにより磨きをかけましたね。
因みにデジロック路線になってからはより音楽性が凶暴化しw、聴くと暴れたくていてもたってもいられなくなるんですよね。「ウォ〜〜〜〜!!!!」と雄叫びを上げながら、部屋中の壁をボコボコにしたくなりますもんw 冷静さを失って聴くととたいへんな事になってしまいますので落ち着いて聴いた方が良いのだ。。。
とにかくパンクからグランジ・オルタナ、そしてデジタルロックと時代と共に変貌してきたマッドカプセルマーケッツの音楽性ですが、オリジナリティと楽曲クオリティと時代の先の先を見る先見性は凄いものがあります。常に音楽の『凶暴な部分』を先取りしてるっちゅう感じで、後期は歌詞的には毒づき型の正統派パンク色はなくなってしまいましたが(歌う事も出し尽くしたのでしょう)、サウンドの方はどんどんどんどんインパクト大になっていってますね。全方位攻撃型サウンドは相変わらずです。良かったらぜひ『1997−2004ビデオ』もあわせて見て聴いてくださいね! もう最高です!
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