◆「REAL BEAT SCENE 4 /
アップ・ビート」解説 〜
このビデオ「REAL BEAT SCENE
4」はメジャーのビクターより発売された、アップビートの記念すべきファーストビデオです。ファーストビデオなのになぜ
「REAL BEAT SCENE
"4"」というタイトルなのか疑問に思う方がほとんどでしょう? なぜに"1"ではないのかというね。これはもちろんわたくしロック博士がその疑問にお答えしようではないか(笑)
これはですね〜、つまり「REAL BEAT
SCENE」の1から3までというのは、ファンを集めて公開されたもので、テレビでも放送されたと思います。当時オレも見ましたよ。アップビートのライブなど放送していましたね。今から考えると凄くレアな映像ですよ。録画しとけば良かった(笑) まあこういった理由で記念すべきファーストビデオが「REAL
BEAT SCENE
"4"」という半ば中途半端なタイトルになったわけです。
このビデオ、時間的には短いのですが、アップビートの世界観を見事に演出しています。あのアップビートの初期の名曲「ノーサイドアクション」も収録されているのが非常に嬉しい! 収録場所はたぶん全て代々木公園近辺でしょう。原宿竹下通りの映像も含まれているのですが、通行人にオレの友達が映っているんですよね〜。オレが18か19才の時だったかな、ちょうどそのビデオの収録日に友達が原宿へ行っていて「広石が撮影してたよ〜」と嬉しそうに言ってましたもん。その後そのビデオ買って見てみたら、見事(笑)ビデオに映っていたという。ほとんど計画的にやったんじゃないか、あいつ(笑) 喜んでましたね〜。まあ彼にとって良い記念になったでしょ。
それではアップビートの音楽性について説明しましょう。初期の5人編成の時(このビデオの時点もそう)は、80'ニューウェーブ、ブリティッシュ・ロックを基本としたビートバンドです。九州出身ということで、この土地名物の(笑)「めんたいビート」の影響も強く受けてますね。「めいたいビート」というのは、シーナ&ロケッツ、ルースターズ、ロッカーズ、モッズ、ARBなど九州出身のバンドが強く打ち出していたビートの効いたロックの総称です。のれるんだな、これがまた。
まぁ初期は「めいたいビート」の括りにも入れられていましたが、あくまでもアップビートの基本的な音楽性はブリティッシュ・ロックです。後にボウイやローグなどと一緒に、「ビート系」とも言われてましたね。
とにかくアッブビート、音楽性、ルックス共々かっこいいです。ボーカル・広石、ギター・岩永は超美形ですね。まるであの「JAPAN」を彷彿とさせるルックスですよ。他のメンバー、ギター・東川、ベース・水江、ドラム・島田もいい雰囲気を持ったキャラでバンドに色をそえてます。
ではここでアップビートの結成時からデビューまでの歴史を追ってみましょう。
アップビートはまず、1981年11月「UP-BEAT
UNDERGROUND」という名前で結成されました。由来は「UP-BEAT」はラモーンズの歌詞から、「UNDERGROUND」はヴェルヴェットアンダーグラウンドから拝借し、それを合わせたわけですね。それが最初だったのです。そして1982年3月北九州のライブハウス「BOX」にて初ライブを行い、本格的ライブ活動に入る。
その後1984年6月、何回かのメンバーチェンジの後、Vo.広石武彦、G.岩永凡、Dr.嶋田祐一、G.東川真二、B.水江慎一郎の初期のラインナップが遂に揃う!! そしてバンド名を「UP-BEAT」に改名。
同年自主制作1st Tape 「Let Every One Go Dream」をリリース。
1985年3月には新宿LOFTにて遂に東京初ライブ!! 同年7月26日を自主制作2nd
Tape&Video「Various
Reality」リリースし、アッブビートは九州から上京する。新宿ルイードのマンスリーライブ、新宿ミラノ座での吉川晃司、聖飢魔IIらとのライブを経て、1986年4月6日にはあの伝説のライブイベント「勇気ある子供たちが時代を作る'86/日比谷野外音楽堂」でボウイ、ビーモダンらとともに出演!! そして同年5月21日遂に1st
12inch
Single「Kiss...いきなり天国」でメジャーデビューを果たしたのである。
う〜ん、濃いですね〜(笑) このビデオ「REAL BEAT SCENE 4
」が現存するアップビートの一番古い映像作品ということで、興味をそそられる人もきっと多いでしょうね!
●↓お薦めレビュー!! レビュアー:
komaki
3曲入りのPV集。REAL BEAT
SCENEの1〜3も存在するが、ファンを集めて公開されたのみでそれ以来リリースされることはなく、この4が最初のリリース作品となった。ストーリー仕立てになっていて、ビデオの逆回転を利用したNervous
Breakdown、色彩が幻想的なWax And Wane
〜月を売った女神〜など完成度が高く芸術的なPVばかりで構成されてる。欲をいえば広石以外のメンバーの出番がもっとあっても良かった。個人的にはNO
SIDE ACTIONのPVが気に入っている。
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