◆「ヒストリー 1980〜1985 /
オート・モッド」解説 〜
このオートモッドとはカリスマ・ジュネが率いた80年代前半日本インディーズシーンで活躍したポジティブ・パンクバンドです。知る人ぞ知るマニアックなバンドですが、ボウイの布袋寅泰、同じく高橋まこと、そしてパーソンズの渡辺貢、UAのプロデューサー朝本浩文らが参加していた今では考えられない豪華メンバーが歴代在籍したスゴ〜イバンドなのです。
このビデオにはオートモッドの1980年から1985年までの全歴史が収録されています。オートモッド解散も当時すごい話題になりました。「時の葬列・終末の予感」というバンド解散を前提としたシリーズギグは、今でも伝説ライブとして日本インディーズシーンの歴史に刻み込まれていますよ。解散日を予め決めて、カウントダウンしていく衝撃的なライブだったんです。シリーズギグが進むにつれてステージパフォーマンス&演劇度が派手になっていき、それが話題が話題を呼び解散が近づいているというのにオートモッド人気が急上昇していったという凄いシリーズでした。最後の後楽園ホールで行われた解散ライブはものすごい盛り上がり!! それがオートモッドを伝説とし、ジュネをカリスマとしたのです。
もちろんこのビデオには「時の葬列」シリーズギグや、布袋さん加入時のライブも当時の悪い映像ですが収録されていますよ〜。もちろん超貴重映像!! そして超カッコイイんだよね〜。布袋さんメチャクチャかっこいい〜!!!
ちなみに当時のインディーズシーンではオートモッドはボウイよりもダントツに人気ありましたから、布袋&マコっちゃんのオートモッド参加によりボウイの知名度がかなり上がったんですよ。布袋さんの才能もこれがきっかけで思いっきり開花したと思います。アルバムを聴いてもらえれば分かると思いますが、この頃から布袋のギターは冴えまくり見事にオートモッドにハマっています。はっきり言って同時期のボウイのギターワークより良いです! それはオートモッドの音楽的芸術性の高さによるものだと思いますね。それに没頭することにより眠れる才能がいっきに花開いたのではないでしょうか。その証拠に、84年の布袋&高橋ボウイ専念によるオートモッド脱退後、一気にBOOWYはスターダムを駆け上がりましたからね〜。
オートモッドの音楽的方向性は和製バウハウスとも言えるべきソリッドなポジティブ・パンクであります。暗くダーク感漂うカオス的世界を音楽で表現し、SAXも入っていたりしてオートモッドの奏でる哀愁感、喧噪感をより効果的に味付けしていますよ。布袋寅泰参加後は音楽的クオリティーがケタ違いに上昇しました!!
そしてオートモッドのもう一つの『売り』は耽美的なメイクとステージ衣装、そして演劇的な表現力溢れるステージパフォーマンスです。後に90年代登場し大ブームを呼んだ「ビジュアル系バンド」に多大なる影響を与えましたね。サッズの清春が率いた黒夢の初期はモロ・オートモッドです。その黒夢に影響を受けバンドを始めたのがディル・アン・グレイやピエロですから、オートモッドの遺伝子は後生まで引き継がれているんです。まぁ日本音楽シーンにとってはそれほど重要なバンドなのですよ。反権力・反国家を常に唱え商業主義の音楽産業に背を向け続けた本物のパンクスでもあったジュネですが、音楽的才能・表現的才能・芸術的才能は凄いものがありましたね。「天才」と呼んでも差し支えないでしょう!!
ジュネはオートモッド解散後も音楽活動を続け、解散直後は新バンド「ジュネティック・ブーデュー」や音楽レーベルも立ち上げました。そしてそしてさまざまなバンドで活動したジュネですが、遂に遂に1995年「オート・モッド1999」を、1996年には正式に「オート・モッド」を再結成しました!! 80年代と変わらぬ危険なにおいのするゴシック音楽世界は相変わらず!!
ではでは日本インディーズロックシーンに欠かすことができない伝説のバンド「オートモッド」の秘蔵超貴重が詰まったビデオで、今夜ドロドロとした暗黒世界へといざなわれてください・・・。
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