DISTANCE ON THEIR WAY 〜1990 IN L.A. / ショーヤ

■ビデオ収録曲
1.Introduction
　〜私は嵐
　〜METALLIC WOMAN
2.SUN-GO interview
3.Live at The Palace
4.LOOK AT ME!
5.ROCK TRAIN
6.CAPTAIN interview
7.L.A. Recording
　〜LIFE IS DANCING
8.MITTAN / SATOMI interview
9.ギャンブリング (Special Edition)
10.KEI interview
11.ROCK'N ROLL
12.RIFF RAFF
13.Ending
　〜うちにかえろう
※1.4.5. 英語バージョン

■発売元・東芝EMI
■1991年発売
■収録時間43分
■定価4,800円
■種別・ライブ他

◆「DISTANCE ON THEIR WAY 〜1990 IN L.A. / ショーヤ」解説 〜

〜ビデオにインクルードされているインナーより〜

　その町は外国というより、SHOW-YAにとっては、青山や渋谷と変わりしない場所になってしまった。ロスアンゼルスの一流といわれるクラブは、ほとんど征服した。メルローズのブティックに、コスチュームやブーツを買いに行くと、店員さんたちが心得顔で彼女たちの好みやサイズの商品を見せてくれる。ロスで最も権威のある新聞「ロスアンゼルス・タイムス」の音楽欄に、ザ・パレスでのギグの模様がほぼ半ページをさいて取り上げられたのも、SHOW-YAが、気まぐれに日本からやってきたバンドではないことの証明だと思う。ビデオのラスト・シーンは、そのことを非常に象徴的な映像で見せてくれる。
　私はSHOW-YAが89年と90年に行なったクラブ・ギグを見る機会があったが、最初の頃は寺田恵子の官能的なくちびるや、繊細でセクシーな足を見に、あるいはリッチー・ブラックモアに影響を受けた女性ギタリストのSUN-GOの噂を確かめに、好奇心でクラブを訪れた観客も少なくなかった。だが、この作品のライブ・シーンが撮影された90年1月のザ・パレスにおいては、ともすれば観客の熱狂や歓声にSHOW-YAの方がたじたじとなるほど、本物のファンが大挙、押しかけた。本物のファン、つまり、寺田の歌に、SUN-GOのギターに、キャプテンのキーボードに、そしてSHOW-YAというロック・グループに魅せられた観客がある意味でギグをもリードしていた。ビデオにはこのライブ場面が克明にとらえられている。
　さらに興味深いのは挿入されたビデオ・クリップの映像の美しさとミステリアスな内容である。"ギャンブリング" はチャンドラーやハメットの世界を彷彿とさせる設定で始まり、ダイアル式の電話や天井の扇風機に、この曲の運命的な哀愁を感じさせる。そして、ドラマの圧巻は最後の3秒である。SHOW-YAは女性ロック・バンドではなく、国境のないロック・バンドになりつつあるのだ。