◆「SOUL TO SOUL 〜TOUR DOCUMENT /
チャボ・バンド」解説 〜
▽ビデオインナーより
●CHABO BAND:
仲井戸"CHABO"麗市/ Vocal,Guitar
早川岳晴/ Bass,Chorus
河村"カースケ"智康/ Drums,Chorus
たつのすけ/ Keyboard,Chorus
【CHABO BAND TOUR VIDEO
の製作にあたって】
97年10月某日、VIDEO完成の日に
CHABOさんのライブビデオとしては94年に発売された京都磔磔でのソロライブ「密室」以来3年ぶりだ。
CHABO BAND TOUR「SOUL TO
SOUL」のVIDEOが東芝EMIより発売されることになったのは、さかのぼること今年の2月24日の泉谷しげるとの対決ライブを収録して「荒野で」のプロモーションビデオを作るという話しに戻る。
以前からCHABOさんのTOURをなんらかの形で記録したいと思っていて、今度のツアーはCHABO
BANDとしての初のTOURという事、全国のライブハウスを回るという事、そしてこの対決ライブでのマネージャーの伊藤恵美ちゃんに、なにぶん、目的が無い映像(この時点では商品化の話は無かった為)なので予算がなくどんな形のモノになるかわからないし、自分の撮りたいという気持ちだけで出来る限りのTOURに同行させてもらえないかとお願いしたら、一つ返事で諸経費は事務所が出してくれる事になり(太っ腹の恵美ちゃんに感謝!
)快くオーケーしてもらい見切り発車という形でスタートとなった。
都内のリハーサルから今では懐かしい初日の宇都宮HELPでの初ステージを皮切りに、日比谷野音を入れると全国28ヶ所(結果的には27ヶ所)を回ったTOURのうち、たった12ヶ所しか一緒に回れなかったけど、とても楽しくもっともっと一緒にいたかったという思いで一杯だ。そして、とても貴重な時間を持つことが出来たと思っている。
そしてTOURの途中で今回のこのTOURドキュメントと8月24日の日比谷野音のライブを中心に構成されるTOUR
DOCUMENT LIVE
VIDEOなるものが正式に発売されることになった。
当初は自分の視点から見たすごく私的なものを作ろうと思ってたが、商品になる以上はもっと広い視点で見る必要があるので途中から視点の変更をした。つまりある程度客観的な視点(状況説明とか)を取り入れた。そのうえで自分の視点で見ていこうと。
思えば最初はすべての事が新しく、楽屋の雰囲気、地球の幕、ツアーTシャツなどなど目につくもの全てを撮り続けて素材の量は膨大なものになった。その中にはTOURの途中のいろんな出来事が沢山あった。
そしていろんな人のいろんな気持ちの動きがあった。
いろんな出来事は撮る事は簡単だ。
でもいろんな気持ちを撮る事はとても難しい。
常にカメラを持っていても自分の知らないところで随分と撮り逃がしているのだろう。CHABO
BAND
のTOURは移動が楽しく、とりわけ車での移動が楽しく、そんな時はつい僕もカメラを置いて一緒にはしゃいでしまう。
ある時CHABOさんがぼそっと「TOURの移動をみんなが楽しんでもらう事は僕にとってとても大事な事なんだ」と言った。
CHABO
BANDのメンバーやスタッフと一緒の時間は、ファインダーをのぞいている時間の方が多かったのに、それでもごくごくプライベートな時間というものがある。
CHABOさんの言葉はそんな時に言った。
つまりカメラに記録されてない時間という事だ。
でも今から思えば、そんな時間は僕にとって何にも代え難い貴重な時間だったと思う。
ひょっとしたら本当はそんな時間を共有したい為に同行したのかもしれない。
TOURのポイントポイントで急に参加してもいやな顔一つ見せないで歓迎してくれ、"甘いお菓子"を分け合ったCHABO
BANDのメンバーをはじめ、素晴らしいスタッフどうもありがとう。
そしてそして、カメラが何よりも苦手なのに常にカメラを向け続けても、長いTOURいろんな思いのある中、文句一つ言わないでいつも笑顔を向けてくれたCHABOさん、本当に感謝します。
新幹線でずーっと話し続けたこと、一緒にアイドルのコンサートに行った事、食事の時にいろんな話をした事、一緒に過ごしたすべての時間を僕の記憶に残しておきます。そして今回人が集うということを学んだ気がします。
撮った素材を見返してそんな時を思い出しながら編集していると、ドキュメントとは写ってる人と見た人が同時に写し出されるものだなぁとつくづく思った。
そして願わくばこの作品に少しでもあの時に感じた空気が写っていることを祈ってる。
|