◆「VOS増刊 ROCK FILE ON VIDEO
1988 VOL.1 ROCK FILE '88 GIG」解説
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★マッドギャング/「心に傷を持った少年」「イッツ・ソー・イージー」
★ポゴ/「LITTLE
BOY」「FEEL SO BAD」
★スーパーバッド/「エクスタシー」
★G.D.フリッカーズ/「センセーショナル・ガール」
★SODOM/「IMIN」
★レピッシュ/「リックサック」
★ボ・ガンボス/「ダイナマイトに火をつけろ」
★筋肉少女帯/
インタビュー
★ジュン・スカイ・ウォーカーズ/
インタビュー
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>> 〜ビデオ・インナーより〜
'88年6月4日。前夜の荒天がまるで嘘のようにおてんと様が、すがすがしく顔をのぞかせた日。今日という日が来ることをどれくらいの人が待ち望んでいただろう。なんてったってすごいぞ、今日は
!
今、この時代を駆けぬけ、パワーをみなぎらせた10バンドが、ここ汐留PITに集結して爆裂するのだから、盆と正月が一緒にきたってものである。それをビデオで拝見できる君たちも幸せモノってやつだ。
「ロックファイル
'88」は、ライブ出演バンド以外に、ステージ・セッティングの合い間にビデオ参加するバンドが総勢約50バンド!
PITのあの左右のどでかいスクリーンに映し出されるのだから、'88年のロックを語るには見逃したらバチがあたるのだ。
確かに、この日は6月初旬にしては、やけに蒸し暑いが、会場内は、この祭典に参加しようと駆けつけた3,000人の観衆の熱気でサウナ風呂。そんなコーフン状態進行形で、祭典の火ぶたは切っておとされた。
トップバッターは関西魂の極めつけ、赤丸急上昇のマッド・ギャング。彼らは前評判の期待通り、力強いビートでディープなサウンドを見せつけてくれた。観衆はのっけから総立ち。彼らはもう全国どこでもトップクラスなのである。続いて最近貫禄充分のポゴ。もう真打ち登場か、といった余裕のあるステージング。イキの良いパンクサウンドに会場はポゴダンスの嵐となった。次はあの「ドナ・ドナ」をスカ・ビートにのせたスーパーバッド。英国の貴公子のようなイカした彼らはスマートにストレートにスピーディーにステージをこなす。メドレーでつづった選曲は、どれも力で押し通すというよりは技あり一本!
であった。次は驚くべき音楽革命集団、筋肉少女帯。登場しただけで、あー、この威圧感。会場は異様な空気にベールを包まれ、観衆は我を忘れたように踊り狂う。しかし、その演奏力、表現力がハイグレードであるのを忘れてはいけない。お次はバッドボーイズロック・ムーブメントの先駆バンド、GDフリッカーズ。お得意のケバくてヤバい
R&R
でノリノリ。ジョーさん、いつ見てもグラマラスでデンジャラスです。いよいよお次は、急激に上昇気流にとびのったジュン・スカイ・ウォーカーズ。強烈なビートに叩きつけられるメッセージは、観衆を団結させ、放心状態のままダンス天国は続いた。次に、ハウス、サウンドに華麗な変身をとげたソドム。ダンサンブルかつファッショナブルなステージを繰り広げる。妖艶なZAZIEのボーカルにうっとり。いや改め、圧倒された。後半戦おしつまって、ついに登場。スカ、パンク何でもござれのレピッシュ。絶好調の言葉がぴったりで最高のノリを見せてくれた。これは場内騒然だ!!
ダンス、ダンス、止まないダンス。ひとまわり大きくなったぞっ。次は本物のロックンロールを求めるファン急増のボ・ガンボス。どんとのおだやかなMCと絶品のロックンロールの混合したライブは器が違うという感じ。カッコいいの一言につきる。時はあっという間に過ぎてしまった。外はもう夜だった。誰も彼も、もう二度と体験できない興奮を家に持ち帰ってあたためたに違いない。
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