◆「BREAK OUT MATSURI '99」解説
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〜インナーより詳細をお届けします!〜
FINAL AT SHIBUYA KOKAIDO 2DAYS (1999.8.28 & 29)
●Missing Tear
ハード・ロックが基本にはあるのだが、作品を出すごとに新たなる挑戦をしてくるものだから、毎回新曲を期待せずにはいられなくなるミッシーことMissing
Tear。3rd シングル「SHININ'
HEAVEN」でミッシー流アメリカン・ロックをかませてきたかと思えば、4th
シングル「螺旋」では、なんとボサノヴァを取り入れてきたのだからビックリ!
地元・博多を中心に'94年より活動開始。かなりの暴れん坊ぶりを見せるライブに定評あり。
●Vicious Remarks
1995年の結成以来、地元広島を中心に各種イベント/
コンテストを荒らし重ね、今やホーム・グラウンドの『ナミキジャンクション』での2DAYSワンマン・ライブも満員御礼というツワモノ・バンド。去る5月のミニ・アルバム『Music
men』発表に続いて登場の最新マキシ・シングル『クラッカー』は、4人のライヴに絶対的な自信を抱いているのがうかがえる、生々しいパワー凝縮の1枚。本格派ライブバンドとして、注目の的だ!!
●artmind's impression
昨年発表のミニ・アルバム『カメレオンランドスケイプ』をはじめ、デモ・テープ等も含めてすでに5作もの音源を発表している大阪産バンド。もうすぐ結成から丸4年。ジェリーフィッシュからスティーヴィ・ワンダー、MR.
BIGに至るまで、様々なアーティストからの影響を化学反応させつつ、4人が目指すのは「ポップでメロディアス、ハイ・クオリティーな曲」。その言葉に偽りのない高品質さ、万華鏡のようにきらめくサウンドが魅力だ。
●CHOKO
初のCD、『SUNS PATH AND MOONS
PATH』を去る6月25日に発売したばかりのCHOKOは、まだ結成から1年にも満たない超フレッシュな男子4人組。平均年齢19歳。名古屋を拠点として、自らのワンマン・ライヴから無料イベントまで積極的にライヴ活動を展開中の彼らのサウンドは、とにかくポップで元気で前向き。軽快なリズムに合わせてジャンプするも良し、時折顔を出すおセンチなメロディにナミダするも良し。ライヴでは一緒にいい汗かこう。
●CLOUD
渋谷 ON AIR EAST をSold
Outした実績をもつ、平均年齢19歳のトップインディーズバンド・CLOUD。1st
アルバム「blue is the
colour」を発表したばかり。ビートの効いたポップなナンバーを、荒削りながらもグイグイと勢い溢れる演奏で引っ張っていく様は、ライブ感たっぷりで耳も満足。クセがないようで
"ある"
という微妙な声のボーカルも、楽曲にピッタリでなかなかのもの。'96年に結成され、精力的にライブ活動を全国展開している彼ら。10月には日本青年館での初ホールライブも大成功。今後が非常に楽しみだ。
●THE CLOVERS
静岡生まれ、静岡育ち、平均年齢18歳以上19歳未満の4人組。昨年12月に初ステージを体験したばかりながら、今年2月からはほぼ毎月ライブを行い、しかも毎回必ず新曲を披露するという急成長ぶり。ロンゲから坊主頭まで個性は揃いのツラがまえだが、ビートルズへの憧憬をそのまま自らの初期衝動に置き換えたかのような演奏は、秋晴れの空のような清々しさ。10代男子の現実を表現した歌詞も、まさに等身大のリアリズムだ。
●T & T
サイケデリックやテクノ、ダンス・ミュージックを好む三井貴裕(vo
AG)
と、週末には路上ライヴも行っているという志村けんフリークの小林武(EG,cho)。現在20歳の
"イニシャルT" 2人が、高校2年の時に結成したデュオが T & T
だ。最近では地元の長野で「週に1回はライヴ」というメチャ精力的な活動を繰り広げている。エレクトリック
&
アコースティック・ギターのナイスなブレンドは、昨今のネオ・フォークとはひと味違うぞ。
●iDEAL
結成からわずか1年たらずのツイン・ギターバンド・iDEAL。新潟JUNK
BOXで毎月1、2回、ライブ活動を行ってきている。ルックスから想像するに、ハード・ロックを奏でるかと思いきや、意外な音が耳を突いてきた。マイナー・コードの激しいビートに乗せた哀愁漂うメロディーを、ヒステリックなボーカル・スタイルで聴かせるのだ。ハードでダークなステージ・パフォーマンスが非常に魅力的なグループだ。
●fra-foa
仙台を拠点とする1998年4月結成の4人組。坂口安吾、太宰治を愛する文学的側面とボアダムスの轟音に身を委ねる混沌志向とを併せ持つ紅一点、三上ちさ子。その浮遊感と透明感にあふれた歌声と、それと好対称を成すダークに濁ったバンド・サウンドがいびつに融合した、悲しくも優しく、そして激しい微妙な味わいは中毒性充分。今後は、地元は勿論、東京でのライヴも頻度を高めていくとのことなので、さらなる中毒患者増殖が見込めそう。
●RED
香月優奈ことRED。LAZY KNACK
を解散した翌'98年ソロ・デビュー。デジタルをベースに、様々なジャンル(ロック、テクノ、アンビエント・ハウス、グラム等)
を飲み込んだクールかつハードなサウンドが刺激的。肌の表面を舐めるかのような色気のあるボーカルも魅力的。その恵まれた、妖艶な容姿をも武器に、確実にライブ動員も増やしている。まずは1st
フルアルバム「RED is
NOD」を聴いてみて欲しい。その魅力が分かるはずだ。
●Suitcase Rhodes
エレクトリック・ピアノの名称をそのままユニット名に冠した男女デュオ。大阪を本拠地に活動しつつも、下北沢のクラブでインターネット・ライブを行うなど精力的かつ現代的な活動を行ってきたギター・ポップ・バンド、marblesが母体で、その中心人物2人が東京に拠点を移して本格的活動に乗り出した。プロトゥールズを多用した今様の成り立ちながら、甘い歌声と優しいサウンド作りにはノスタルジックな感触も。
●LUCA
彼らには、現代のほとんどの人々が忘れかけている
"必要以上の純粋なる心の内からほとばしる熱さ"
がある。それが飽和状態にまで注ぎ込まれた楽曲&歌たちは、必ずや聴く人の心を打つ。その心の
"波紋"
が確実に広がっていった結果、シングル「edge」で7月にメジャー進出。2nd
シングル「Because」も好調で、今も波紋は肥大化の最中だけに要注意だ。デビュー出来る喜びを、嬉し涙で体現したLUCA。正直言ってここまで純粋なヤツら、最近いないと思う。貴重な存在である。
●Safety Blanket
1998年8月結成。東京/
横浜を中心にコンスタントなライヴ活動を重ねてきた4人組。ドラマーのみ女性という編成も型破りだが、肝心の音楽の方も、既成のカテゴリーには分類不能。「ジャンルにとらわれないポップなバンドを目指す」との言葉を信じて、さらなる自由度の高い展開を期待したいところ。「遠く遠く」は、内省的でありつつも力強い芯を感じさせる増井利之(vo,g)
の歌声を核にした、希望的メロディが際立つナンバーだ。
●All or Nothin'
キッチュなメロディー・ラインと
'80年代ディスコとエレポップを混ぜたサウンドがちょっぴり懐かしい、今年の1月に結成されたばかりの4人組。とは言っても、それぞれ3年前後のバンド活動経験の持ち主。2月から月に1、2回のペースでライヴ活動をスタート。すでにオリジナル曲は50曲ほど出来ている。「打ち込みと生のバンド・サウンドとの融合にこだわった楽曲とライブパフォーマンスに注目して欲しい」とはメンバーの弁。
●タコライス
攻撃的で反逆精神メラメラなばかりがパンク・ロックじゃない。ポップで楽しく明るいパンクもあるのだ。群馬から襲来した「蛸飯」のロゴ入りツナギで完全武装のタコライスは、1999年幕開けとともに活動開始。今じゃ自らの『タコバンチ』なるイベントを企画していたりもする元気者4人組だ。伝統的なオリジナル・パンクの切れ味を継承しつつも、とにかく陽気でメロディック。今年後半、一気に活動範囲拡大を目論むタコどもに要注意。
●LANDSCAPE
バンド・コンセプトは、"何でもあり"
の楽曲とバンドの名通り情景が浮かぶメロディーを絡ませること。'98年2月の結成から1年半ではあるが、横浜、市川を中心に月に2、3本のペースでライブ活動を行ってきている。そんなライブの勢いがまんま出た感の2ndデモテープ「beauty」には、ハードロック調、ポップ・チューンなどいずれもギターがフュチャーそれた楽曲たちが並んでいる。まだ未熟な面もあるが、意欲と情熱だけは伝わってくる。
●Janne Da Arc
確かなテクニックに裏打ちされたダイナミックな演奏で聴かせるハードロック・テイストたっぷりのシングル「RED
ZONE」で5月にメジャー・デビューを飾ったジャンヌ。ラスト・インディーズとなった4月の渋谷公会堂は満席、メジャー後初の渋公、大阪厚生年金会館とも即日完売。9/22に発売になった2ndシングル「Lunatic
Gate」は、オリコン初登場11位と、まさに留まるところを知らぬこの絶好調ぶり。現在ロード中の全国ツアー後、どれだけの成長と進化を見せるのか?
今から期待でワクワクものだ。
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