THE 8TH OF ACE 〜8th ANNIVERSARY SHARISHARISM ACE〜 / 米米クラブ

■ビデオ収録曲
1.ACEのテーマ　
2.ORION　
3.だからからだ　
4.鎖国! ゆるせん!　
5.言ノ葉
6.東京Bay Side Club　
7.東京イェイイェイ娘　
8.東京ドンピカ　
9.東京Life　
10.浪漫飛行
11.Wドリブル復活祭　
12.J.O.赤玉3段逆スライド方式登場のテーマ　
13.美熱少年
14.あ! あぶない!
15.ミッドナイト・レジスタンスNOW!
16.愛の歯ブラシセット
17.汽車とトンネルと私
18.愛Knowマジック
19.かっちょいい!
20.愛してるのに
21.BONUS SHOW TIME
22.やり太陽
23.さらば恋人
24.男の子サック 女の子サック
25.Shake Hip!
26.ごきげんよう! PARTY NIGHT
27.私こしひかり

■発売元・Sony Records
■1993年発売
■収録時間177分
■定価6,700円
■種別・ライブ

◆「THE 8TH OF ACE 〜8th ANNIVERSARY SHARISHARISM ACE〜 / 米米クラブ」解説 〜

　この「THE 8TH OF ACE」は1993年1月25日日本武道館(番外"ホテルくちびる"のみ 1月10日収録)で行われたライブを、なんとノーカットでそのまま収録した前代未聞のビデオなんです!　いや〜たっぷり177分、武道館ライブがそのままお茶の間テレビに出前に来たみたいですね(笑)　スッゴイですよ〜、さすがエンターテイメントの帝王「米米クラブ」だな。
　全て実況解説したいところですがこれから見る人にネタをばらすのも悪いので、以下ビデオにインクルードされているインナーより、当日のコンサートで着た衣装を曲順ごとにお伝えしようと思います。ライブの楽しさが目に浮かんでくるかな?　では行ってみよう!!

***

　人間、ありのままの姿ほど美しく力強いものはない。が、無防備な自分を人前にさらすことに誰もがためらいを持つ。コンサートは、非日常の場。共同幻想の上に成り立っている。ミスも苦しまぎれのごまかしも祭の夜と許される。が、その映像をノーカット/無修正のまま茶の間に送り込もうというのである。ミュージシャンにとって、これ以上、辛いことはない。そのタブーに、このビデオはあえて挑戦しようとしている。これは米米クラブ生誕日の彼らのあるがままの姿を捉えた実録ものである。

1.ACEのテーマ
石井赤玉燕尾服(デザイン: 石井竜也)・・・パンツは実は3本存在。1本目は紅白歌合戦とミュージックステーションで着用。脇の赤ラインが気に入らず「黒1本ラインに」と2本目発注。が、間に合わずできてきたのは赤部分を取っただけの状態。ACEスタート時は、これを使用。そして3回目発注で、この日着用のものに。

2.ORION　
S.C.S. 白ナメル(デザイン: 石井竜也)・・・黒の長袖Tシャツ & タイツの私服の上から試着した美奈子の「本番もこれ着ててもいいよね」の一言に、予定になかった黒アンダーウェアの着用が急遽決定。その時はやや違和感があったものの、手袋とブーツを付けると、かえって締まった感じになった。

3.だからからだ　
宏太郎エナメル(デザイン: 石井竜也)・・・帽子とパンツは、当初、白で進行。帽子は途中で、パンツは仮縫いも終え、いざできあがった段で黒に変更される。サングラスと片手のみの手袋の着用は石井のサジェスチョン。ダンサー3人の衣裳に各々黒を採り入れたことで、他のメンバーとの差別化に成功。

6.東京Bay Side Club
Be & 宏太郎スーツ (デザイン: ルナ・マティーノ)・・・Beのダンサーとしての参加はANTI UNO編以来のこと。衣裳は「色は赤で映画<ポルサリーノ> のイメージ」でと石井指示。パンツのシルエットとネクタイは2人異なる。宏太郎はMサイズで直しなし。Beは幸せ太りでパンツを?cm巾出し。

7.東京イェイイェイ娘　
S.C.S.赤トマト(デザイン: 石井竜也)・・・デザイン/仮縫い段階では、上着のカット&ソーは白だった。が、またまた仕上がった時点で、石井が赤にしたいと言い出す。この衣裳はS.C.S.の2人もなかなか気に入っていたようだで、リハーサルの時、美奈子はスカートをフラフープのようにして遊んでいた。

8.東京ドンピカ
石井シルバー・スパンコール柄付きスーツ(デザイン: ルナ・マティーノ)・・・初日に観にきた人はビデオを見て衣裳が違うと思ったはず。やはりこの曲は、もっと派手な方がいいということになり、この日着用のものにチェンジ。後ろの衿ぐりのペーズリー柄のスパンコール・ワッペンがおしゃれ。

10.浪漫飛行
S.C.S.なつかし衣裳(デザイン: 5日目を除きすべて石井竜也)・・・8周年記念イベントということもあって、ステージ・メニューも懐かしものを意識。衣裳でも何かできたらということになり、8日間日替わりで昔の衣裳を着用。すごいことに、2人ともサイズ直しはまったくなし。

11.Wドリブル復活祭
復活Wドリブル(デザイン: 石井竜也)・・・DECADENCEツアーのビビデ、バビデに続く第2弾! 身体の部分は中綿を入れシルエットを形成。マラカスは初代Wドリブル以来ずっと使用しているため、この日も小道具として用意。が、手袋をして持たせたところ落とすこと数度。結局、包帯で固定。

12.J.O.赤玉3段逆スライド方式登場のテーマ
J.O.ダミー伊藤衣裳(デザイン: 石井竜也)・・・AU編で登場したレッドバードの色を塗り変え使用。多少サイズも巾出し。背がJ.O.より小さい、ただそれだけの理由で選ばれた伊藤氏。当初メイクを予定していたが、なくなった時の落胆振りは凄くて、スタッフが入れ代わり立ち代わり慰める。眼鏡は私物。

13.美熱少年
J.O. 将軍スタイル(デザイン: 石井竜也)・・・ACE衣裳で1番最初にデザイン画が上がってきたのがこれ。パンフレット掲載が間に合うくらいだから、かなり早くに決定していたと言える。石井の描くデザイン画は、J.O.に限らず、メンバーの顔の造作、スタイル、キャラクターを実にリアルに捉えたものが多い。

14.あ! あぶない!
S.C.S. & 宏太郎赤玉白フリンジ(デザイン: 石井竜也)・・・ベストの回りとパンツ前中心の黒のラインがポイント。ボタンにフサを引っ掛け、前後にフリンジをあしらう。踊りが激しいため、当初ヒールありだったS.C.S. のルーズブーツをヒールなしにする。宏太郎の靴もイタみが恐ろしく激しかった。

15.ミッドナイト・レジスタンスNOW!
石井赤スーツ(デザイン: 石井竜也)・・・スタンドカラーのジャケットの上に、ベストを着用という凝ったもの。そのデザイン・センスもさる　ものながら、色味的にも同じ赤で、ちょっとローズ寄りに転んだものを選択。黒のボータイ・ブラウスと黒ラインの起用で、シックにキメる辺りが石井らしい。

16.愛の歯ブラシセット
赤青特大歯 ブラシ・・・ANTI SHARISHARISMツアーの際は、たまたまパーテイ・グッズ売場で扱っていた大きな歯ブラシを使用。今回も、それをあてにしていたのだが、どこをどう探しても見つからず、結局、赤と青の爪磨きを購入。大道具さんに爪磨きの持つ部分を切ってもらい、木材に取り付け着色。

20.愛してるのに
石井・白スーツ(デザイン: フィッチェ)・・・金時計のモチーフが特徴で、華やかな雰囲気を醸し出すスーツ。'92レコード大賞授賞式でも着用。「バラードには、やはり白でしょう」とは石井。「これクリーニングできないから1曲だけの使用にした方がいいよ」とも。その心遣いに衣裳部一同手を合わせる思い。

21.BONUS SHOW TIME
石井黒スーツ(デザイン: ルナ・マティーノ)・・・乗馬服を思わせるデザイン。今回の衣裳の中で一番似合っていたという噂もあり。フロント5人はヨーロッパを感じさせるコーデイネートに。
J.O.GOLDギリシャ(デザイン: 石井竜也)・・・AU編で使用したものを巾出し。今回はオールタイツを黒から金に変えての登場。

22.やり太陽
S.C.S.パンツスーツ(デザイン: ゴルチエ)・・・当初はアンダーにリボンタイ付のブラウスを用意。が、本番はS.C.S.の提案で、暑いためランニングにリボンタイを着用。
宏太郎スーツ(デザイン: ゴルチエ)・・・今回、彼のために用意された衣裳は全部で4点。いずれも見事に着こなし、衣裳部からも感謝の声。

26.ごきげんよう! PARTY NIGHT
赤玉ハンカチ(デザイン: 石井竜也)・・・観に来てくれた方に対する、ささやかなお礼のつもりで作られたのが、このハンカチ。3日目からメンバーも持つことになるが、そうと決めたにもかかわらず、持たずに楽屋を出る人が続出。「皆忘れているみたいだよ」と奈良部氏。スタッフが奔走する一幕も。

***

　どうでしたか、なんだか米米クラブの派手な衣装が目に浮かんできませんか?　ライブも体験したくなったでしょう。ではこのビデオでノーカット/無修正、そんな当日の熱狂をご存分にお楽しみくださいませ!