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ジャパン・ツアー / ザ・バンド


■ビデオ収録曲
1.RAG MAMA RAG
2.LONG BLACK VEIL
3.UP ON CRIPPLE CREEK
4.THE SHAPE I'M IN
5.IT MAKES NO DIFFERENCE
6.MILK COW BOOGIE
7.MYSTERY TRAIN
8.KING HARVEST(HAS SURELY COME)
9.VOODOO MUSIC
10.W.S WALCOTT MEDICINE SHOW
11.YOU DON'T KNOW ME
12.STAGE FRIGHT
13.CALDONIA
14.CHEST FEVER
15.JAVA BLUES
16.I SHALL BE RELEASED
17.BACK TO MEMPHIS
18.THE WEIGHT
19.(I DON'T WANT TO)HANG UP MY ROCK AND ROLL SHOES
20.BLAZE OF GLORY
21.WILLIE AND THE HAND JIVE
22.OPHELIA


■発売元・パック・イン・ビデオ
■収録時間120分
■定価3,800円
■種別・ライブ

◆「ジャパン・ツアー / ザ・バンド」解説 〜

●ビデオインナーより

1983年9月2日 新宿厚生年金会館にて収録

RICK DANKO,(g.vocal)
LEVON HELM,(ds.vo.ma)
RICHARD MANUEL,(vo.key)
GARTH HUDSON,(key)
ERNIE CATE,(key)
RON EOFF,(bass)
EARL CATE,(read g)
TERRY CAGLE,(ds)

 '76年11月25日、ボブ・ディランやリンゴ・スター、エリック・クラプトンを始め、そうそうたる顔ぶれを迎えて開催された"ラスト・ワルツ"をエピローグに、その10余年に及ぶ栄光の軌跡に終止符を打った、不世出のアメリカン・ヒーロー、ザ・バンド。その後、若干のソロ活動は見受けられたとはいえ、このところ、しばしの沈黙を強いられたオリジナル・メンバーの内、リヴォン・ヘルム、リック・ダンコ、リチャード・マニュエル、ガース・ハドソンの4人は、'83年夏、縁あって再びひとつに合体、ここにめでたくザ・バンドの名は復活するに至った。そして、ロビー・ロバートソンの不参加という大きなハンデを背負いつつも、ケイト・ブラザースらによる力強いサポートに支えられ、夢にまで見た伝説の四士は、そろって日本の土を踏むことになったのである。
 さて、この8月から9月にかけて、東京、大阪、名古屋、札幌の4大都市で実現したザ・バンド初の来日公演は、いずれも'70年のスマッシュ・ヒット「Rag Mama Rag」
を皮切りにスタート。以下、「Up On Cripple Creek」、「The Shape I'm In」、「King Harvest(Has Surely Come)」、「Stage Fright」と、皮肉にもロビーのペンによる一連の代表作が、リック個人のレパートリー「Java Blues」を交え、矢継ぎ早に披露されていく。とりわけ、そのリックの熱唱に湧いた「It Makes No Difference」、ガースのアグレッシヴなシンセサイザーを大々的にフィーチャーした「Chest Fever」、さらには、ありにも著名な'68年の記念すべきデビュー・ヒット「The Weight」あたりが擁す強烈この上ないインパクトが、多くの人々に限りない感銘を与えた事実は、改めて記すまでもなかろう。
 また、彼らがこれまで、ザ・バンド、あるいは個人名儀により吹き込んだ、いくつかのカヴァー作品からも選曲がなされ、エルヴィス・プレスリーが一躍世に知らしめた、「Mystery Train」や「Milk Cow Boogie」、ボブ・ディランの「I Shall Be Released」、チャック・ウィルスの「(I Don't Want To)Hang Up My Rock And Roll Shoes」、ジョニー・オーティスの「Willie And The Hand Jive」等は堂々当夜のハイライトへと君臨。加えて、チャック・ベリーの「Back To Memphis」、ケニー・ロギンスも取り上げたシンディ・ウォーカー&エディ・アーノルド共作による「You Don't Know Me」、そして、「Voodoo Music」、「Caldonia」、「Blaze Of Glory」へと続く、貴重な本邦初公開カヴァー作品も、まさにリヴォンの趣向に見合った、ハイ・センスなセレクションとして、しっくりザ・バンドのカラーになじみ、2時間余りくり広げられた彼らの心のこもったステージは、'76年のスマッシュ・ヒット「Ophelia」によって、静かに終焉の時を迎える。
 この先、リヴォン、リック、リチャード、ガースの4人が、再びザ・バンドの名のもとに集結することはなかろう。この実直なライヴ・パフォーマンスが、彼らと共に生きた永遠のあかしとして、長きに亘って親しまれ続けることを心より期待する。

 


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