テイルズ・フロム・ザ・ジプシー・ロード / シンデレラ

■ビデオ収録曲
1.GYPSY ROAD (Video Clip)
2."ギャラクシーホール" の思い出
3.DON'T KNOW WHAT YOU GOT (Video Clip)
4.ロック・クラブ "エンパイヤ" でのエピソード
5.THE LAST MILE (Video Clip)
6.コンサート・ツアーの話
【MEDLEY】
7.IF YOU DON'T LIKE IT (LIVE)
　COMING HOME (LIVE)
　GYPSY ROAD (LIVE)
【SECOND MEDLEY】
8.NIGHT SONGS (LIVE)
　NOBODY'S FOOL (LIVE)
　SHAKE ME (LIVE)
　SWEET HOME ALABAMA (LIVE)
9.KAJEM スタジオに戻って
10.COMING HOME (Video Clip)

■発売元・ビデオアーツ・ジャパン
■1990年発売
■収録時間58分
■定価2,980円
■種別・ライブ

◆「テイルズ・フロム・ザ・ジプシー・ロード / シンデレラ」解説 〜

●ライヴ収録: 1989年10月2日 サンフランシスコ "ショアライン・アンフィシアター"

〜ビデオにインクルードされているインナーより〜

　原点、つまり、ルーツ回帰のサウンドを標榜するバンドが増えている。ところが、提示の仕方が曖昧で、どうも明確なルーツの姿が見えてこない。〜 新世代のバンドの中で、明確なルーツを示し、自らのアイデンティティーを確立したバンドといえば、このシンデレラが最右翼である。そのバブルガム的なイメージのバンド名とは裏腹の、渋いロックと骨格の太いサウンドでファンを魅了し、「ナイト・ソングス」「ロング・コールド・ウィンター」は栄光のプラチナム・アルバムに輝いた。
　全米での大ヒットの導火線となった「ノーバディズ・フール」が発売されたときの、口の悪いファンは "エアロスミスのコピーだ" と酷評したが、それに答えを出したのはファンの反応だった。全米を約2周半以上もサーキットとした過酷なツアーで、シンデレラは名実共にトップ・バンドとしてのファンの認知を得るのである。
　シンデレラの空前の成功は、アメリカのロック史上に残るであろう一大ハード・ロック・ムーヴメントの黄金時代の真っ只中で炸裂した。'86年という時代のメーンイベントだったボン・ジョヴィ/ シンデレラのカップリングの全米ツアーは、現在、伝説的なイベントとして語り継がれている。
　そのシンデレラの現在までの集大成という意味を込めて発表されたのが、この「テイルズ・フロム・ザ・ジプシー・ロード」である。「ロング・コールド・ウィンター」のプロモーション・ビデオと、254回という壮絶なワールド・ツアーの最後をしめくくった'89年10月2日のサンフランシスコのファイナル・ショウを主軸として構成した内容の作品で、映像そのものが圧倒的な力を持って迫ってくる。
　最近、集大成的な編集のビデオが多く発売されているが、貴重なライブあり、そして、訪問シリーズありと、シンデレラらしい暖かい構成でまとめられたこのビデオは、他の作品と違い妙に心に残る熱さがある。一度、見終わって、またもう一度最初から見たくなってしまうビデオだ。

●シンデレラ
TOM KEIFER
ERIC BRITTINGHAM
FRED COURY
JEFF LABAR